ムーミン・コミックスとは?
ムーミンというと、まずは小説やアニメを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、ムーミンにはコミックスのシリーズもあるんです!
ムーミンの作者、「トーベ・ヤンソン」はフィンランド出身ですが、ムーミン・コミックスは、イギリスの新聞『イヴニング・ニューズ』で、1954年から連載されていました。
ムーミンの漫画は、フィンランドの新聞『ニィ・ティド』で、1947年から連載されたこともありましたが、このときは読者の反発などを受け、約半年で連載が終了しています。
既に英訳されたムーミンの小説がヒットしていたイギリスでは、ムーミンのコミックスは広く受け入れられ、人気を得ました。
ムーミンコミックス展
ムーミン・コミックスは日本でも人気があり、2020年から「ムーミンコミックス展」が全国を巡回しています。
2021年2月の時点で、松屋銀座と佐川美術館での会期は終了しており、2月から3月14日までは、茨城県近代美術館で開催される予定です。
茨城での会期が終わってからは、岡山、福岡、広島、愛知、神奈川、長崎、愛媛、東京(東京富士美術館)の順に、2022年8月までゆっくり時間をかけて開催されるようです。
この記事では、ムーミン・コミックスのシリーズをご紹介するので、ムーミンコミックス展に行かれる方もそうでない方も、参考にしてみて下さいね。。
ムーミン・コミックス(全14巻)
最初にご紹介するのは、筑摩書房の『ムーミン・コミックス』です。
『ムーミン・コミックス』シリーズは、全14巻で構成されており、1冊につき2~4つのお話が収録されています。
『イブニング・ニューズ』で連載された漫画が全て載っているわ訳ではなく、ベスト・セレクションではありますが、次に紹介する2つのシリーズに比べて、シリーズ全体の収録和数が圧倒的に多いのが特徴です。
題名 | 収録話 | |
1巻 | 『黄金のしっぽ』 | 「黄金のしっぽ」、「ムーミンパパの灯台守」 |
2巻 | 『あこがれの遠い土地』 | 「ムーミン谷のきままな暮らし」、「タイムマシンでワイルドウェスト」、「あこがれの遠い土地」、「ムーミンママの小さなひみつ」 |
3巻 | 『ムーミン、海へいく』 | 「ムーミン、海へいく」、「ジャングルになったムーミン谷」、「スニフ、心をいれかえる」 |
4巻 | 『恋するムーミン』 | 「恋するムーミン」、「家をたてよう」、「ちっちゃなバンパイア」、「署長さんの甥っ子」 |
5巻 | 『ムーミン谷のクリスマス』 | 「預言者あらわる」、「イチジク茂みのへっぽこ博士」、「ムーミン谷のクリスマス」 |
6巻 | 『おかしなお客さん』 | 「おかしなお客さん」、「ミムラのダイアモンド」、「レディ危機一髪」 |
7巻 | 『まいごの火星人』 | 「預言者あらわる」、「イチジク茂みのへっぽこ博士」、「ムーミン谷のクリスマス」 |
8巻 | 『ムーミンパパとひみつ団』 | 「やっかいな冬」、「ムーミンパパとひみつ団」、「ムーミン谷の小さな公園」 |
9巻 | 『彗星がふってくる日』 | 「彗星がふってくる日」、「サーカスがやってきた」、「大おばさんの遺言」 |
10巻 | 『春の気分』 | 「南の島へくりだそう」、「ムーミン谷の宝さがし」、「春の気分」 |
11巻 | 『魔法のカエルとおとぎの国』 | 「おさびし山のご先祖さま」、「魔法のカエルとおとぎの国」、「テレビづけのムーミンパパ」 |
12巻 | 『ふしぎなごっこ遊び』 | 「ふしぎなごっこ遊び」、「ムーミンと魔法のランプ」、「ムーミン谷の大スクープ」 |
13巻 | 『しあわせな日々』 | 「スナフキンの鉄道」、「しあわせな日々」、「まよえる革命家」 |
14巻 | 『ひとりぼっちのムーミン』 | 「ひとりぼっちのムーミン」、「ムーミン谷への遠い道のり」、「ムーミントロールと地球の終わり」 |
『ムーミン・コミックス』は、他のシリーズよりも収録和数が多いので、日本語訳が出ているムーミン・コミックスのお話を、もれなく読みたいという方にお勧めですよ。
本の大きさは、約18×20cmと大きめで、他のシリーズに比べて読みやすいですが、小さめの本棚だと、入れると飛び出してしまうかもしれません。
1巻から読まなくても、話が分からないということは恐らくないので、全部読むのが大変な方は、気になる表紙や題名、お話で、読む巻を決めると良いでしょう。
英語対訳ムーミン・コミックス
次にご紹介するのは、筑摩書房の『英語対訳ムーミン・コミックス』です。
『英語対訳ムーミン・コミックス』には7つのお話が収録されており、トーベが1人で描いたと思われるお話と、弟「ラルス・ヤンソン」との共作、ラルス単独のお話の3つが、盛り込まれています。
1 | 「ムーミンパパの灯台守」 |
2 | 「ムーミンママの小さなひみつ」 |
3 | 「ムーミン谷のきままな暮らし」 |
4 | 「ムーミンと魔法のランプ」 |
5 | 「ムーミンパパ 農園主になる」 |
6 | 「ムーミン谷の芸術家たち」 |
7 | 「ムーミンたちの戦争と平和」 |
『英語対訳ムーミン・コミックス』は、約15×21cmなので、本棚にも収納しやすく、もち運びにも丁度良いサイズです。
価格も税抜き1,800円とお手頃なので、ムーミン・コミックスを読んでみたいけれど、どの本を借りたらよいか分からないという方は、まずは『英語対訳ムーミン・コミックス』を読んでみましょう。

英語対訳なので、翻訳される前の英語が読めて面白いですし、英語の勉強にもなって、一石二鳥ですよ。
ムーミン・コミックス セレクション
最後にご紹介するのは、筑摩書房の『ムーミン・コミックス セレクション』(ちくま文庫)です。
『ムーミン・コミックス セレクション』は、1と2があり、サイズが文庫版なので、とても小さくて持ち運びに便利です。
1 | 『ムーミン谷へようこそ』 | 「ふしぎなごっこ遊び」、「ムーミンママの小さなひみつ」、「黄金のしっぽ」、「イチジク茂みのへっぽこ博士」 |
2 | 『ムーミン一家のふしぎな旅』 | 「おさびし島のご先祖さま」、「やっかいな冬」、「まいごの火星人」、「ムーミンパパの灯台守」 |
ただ、私が書店で手に取ってとても驚いたのが、『ムーミン・コミックス セレクション』は、本を左へ90度回して読まないと、読めないということでした!
ページを下から上にめくるというのも、慣れていないと違和感を感じるかもしれないので、不安な方は、一度書店や図書館で内容を確認してから、購入するのが良いでしょう。
価格は税抜き760円と低めに設定されているので、読みづらくても、とにかく小さくて安い本が良いという方に、『ムーミン・コミックス セレクション』は向いているでしょう。
まとめ
この記事では、ムーミン・コミックスのシリーズについてご紹介しました!
なるべく多くのムーミン・コミックスを読みたい方は、『ムーミン・コミックス』を、まずは1冊読んで雰囲気が知りたい方は、『英語対訳ムーミン・コミックス』を、小さいサイズで読みたい方は、『ムーミン・コミックス セレクション』を読んでみて下さいね。

私の一番のオススメは、読みやすいサイズ感と英語が入っているため、『英語対訳ムーミン・コミックス』です。
小説のムーミンと、読み比べてみるのも面白いですよ。